看護師単発バイトの求人で、訪問入浴やデイサービスに次いで求人数が多いのがクリニックです。クリニックは、専門の診療科に分かれているので、「自分の得意分野を生かして働きやすい」ということもあり、単発のバイト先としてオススメです。
しかし、クリニックの仕事は、病棟での看護師業務しか知らない人にとっては「未知なことなので、単発のバイトで大丈夫か不安」と思われがちです。
今回は、クリニックでの単発バイトを考えている人が少しでも仕事に入りやすくなるように、私のクリニックでの単発バイトの経験をまとめてみました。
Contents
看護師の単発バイト クリニックのお仕事ってなに?
仕事内容は、各診療科やクリニックによって違います。各バイト先に、担当のスタッフの方が居られ、毎回業務前に説明してくださいます。
しかし、全体の共通点として「クリニックの仕事内容は、診察の介助」です。その中でも、小児科や耳鼻科などは、子供の患者さんも多くなるので、診察中に頭を抑えたり、視診・聴診の介助をしたりが中心となります。内科や整形外科系のクリニックでは、注射や点滴、傷の処置などの技術的な仕事も含まれるようになります。
診察の介助には他にも、「問診や診察の呼び込み、機材・物品の準備や片付け」なども含まれます。

実際の求人案内
クリニック:業務の流れ
私が経験したクリニックは、小児科・耳鼻咽喉科・整形外科です。それぞれ、細かい仕事の内容は違うのですが、大まかな流れとしては共通して以下のようになります。
1, バイト準備
事前に準備は2つです。
①必要物品:バイトを紹介してくれたエージェントから「バイトの明細・必要準備物品などの情報」が届いているので、それに沿った準備をします。必要物品は大体、「メモ用の筆記用具」「白衣(自分持ちがあれば)」、「ナースシューズ」などです。
私は、白衣を持っておらず、毎回クリニックに貸して頂くようにしています。ナースシューズは、安いスニーカーをバイト用に1足準備しています。
②当日の経路検索:時間に余裕を持って到着できるように、事前に交通経路とバスなどの時間もチェックしておきます。
2, 当日朝
時間に余裕を持って、クリニックまで行きます。到着時、クリニック受付はまだ閉まっているのですが、奥には人がいるので声をかけます。
3, 診療前
担当の方が対応してくださり、院長に挨拶します。ユニフォームに更衣し、メモを持って外来へ行きます。
担当者の方が、「1日の仕事内容」を説明してくださるので、メモをとりながら聴きます。(診療前のこの説明時間は短いです。細かいところはわからないかもしれませんが、言われたことはメモを取り、細かいところは業務の中で聞いていきます)
4, 午前診療開始
患者さんの呼び込みや、診療の介助など、与えられた仕事を行います。最初は緊張しますが、クリニックのスタッフの方も先生も、「単発バイト」ということを考慮し、声かけをしてくれたり、教えてくださったりするので徐々に慣れていきます。
5, 休憩
クリニックにはお昼の休診時間があるのですが、「◯時〜◯時まで」と決まっていても、患者さんの状態でずれ込むことは一般的です。時間は、担当のスタッフの方が調整して声をかけてくださいます。しかし、「患者さんが切れなくて、休憩時間がずれ込み、その分休憩が短くなる」ということはありません。バイト看護師の休憩時間は契約書にある通りに確保されています。
休憩時間に時給は発生しません。クリニックによっては、「休憩時間120分」と長い所も多く、1日のバイト代に影響してくるので、バイトを選ぶときに注意して選びましょう。
6, 午後診療開始
担当のスタッフの方から指示がない限り、午前中と業務は変わりません。しかし、クリニックによっては「午後から患者さんの数が減り、診療の介助だけでは時間を持て余すようになる」場合もあります。
そのような時は、担当の方に「何か出来ることはありますか? 」と積極的に仕事を探すようにします。(やることがないからと、ボーッと立っていると時間が過ぎるのがとても長く感じられて苦痛ですし、バイト先での心象もよくありません)
7, 診療終了時間
診療終了時刻が近づくと、スタッフの看護師さんが片付け始めるので、与えられている仕事が終わっているときには片付けを手伝います。
8, 業務終了
たとえ、急遽患者さんが来たとしても、片付けの途中であっても、バイト看護師の業務時間は守られます。契約書にある業務終了時間には声がかかります。
規定の業務報告書などの記載・確認をクリニック側にしてもらい、院長・スタッフの方々に挨拶をして業務終了となります。
クリニック:看護師の役割
クリニックのバイト看護師の役割は、上に述べたように「診療の介助」が主になります。1日だけの仕事なので、難しい仕事は与えられません。なので、与えられる仕事をこなせることは基本となります。
それに加えて、外来患者さんに対応するので、「笑顔で対応する」「挨拶・声かけをしっかり行う」などの接遇も大切です。
また、単発バイトでも「出来ることを探してやる」という姿勢はとても喜ばれます。
クリニック:1日の収入
看護師単発バイトのクリニックでの時給は、地域によって大きく変わってきます。
例として挙げると、東京でのクリニックの時給は大体¥1,800〜2,100/時間 ですが、私の住む福岡では大体¥1,300〜1,400/時間 となっています。(H30 3月の看護師の転職エージエント2社のHPより調査)
私が整形外科で単発バイトをした時は、時給¥1,400で9:00〜18:00(休憩90分)で働き
¥1,400×7,5時間=¥10,500/日
の日給でした。
交通費については、おそらく「全額支給」となっているところが多いとは思います。しかし、時々「一律〇〇円」という条件もあるので、求人を選ぶ際にはしっかりとチェックしましょう。
クリニックに向いている人は?
以上のような仕事内容から、クリニックのバイトに向いている人はこのような人です。
・「積極性」を持って仕事にのぞめる人
・コミュニケーション能力の高い人
・与えられた仕事以外にも、自分で仕事を探せる人
・就業時間は絶対に守りたい人
まとめ
ここまで、看護師単発バイトとしてのクリニック体験談をまとめてみました。
私自身、クリニックのお仕事はわからないことが多く、不安ではありました。しかし、小児科では子供達に癒され、整形外科では今までの経験も役に立ち、看護師としての可能性や視野も広がったので、「行ってみてよかったな」と思っています。
技術的な面や、未経験分野での不安などもあるかもしれませんが、「看護師としての視野や可能性を広げるきっかけ」としてクリニックの単発バイトはとても有効だと思います。