看護師の単発バイトで「クリニックのお仕事」は、比較的募集が多い案件です。
しかし、私の経験から言っても、今までに病棟勤務などしか経験がなく、外来やクリニックで働いたことがない看護師さんにとって、「未経験のクリニック勤務に、単発バイトで入る」というのはハードルが高いものです。
今回は、そのような「外来・クリニックでの経験がない看護師さん」に、クリニックバイト前に読んでほしい私の体験談を、各科目ごとに書いてみました。
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皮膚科クリニック編
各地域に、皮膚科のクリニックは数多くあります。しかし、皮膚科の経験がある看護師さんはそれほど多くないのではないでしょうか。私も、看護師歴は20年近くありますが、皮膚科で勤務した経験はありません。
そのような場合、皮膚科クリニックに単発バイトで行くのは、大きな不安が伴います。
ですが、私が経験した結果から言うと、皮膚科クリニックへの単発バイトはオススメです。
私がこのように言えるのはどうしてなのか、理由を以下に説明します。
街の皮膚科にはどんな患者さんが多い?
まずはじめに、バイトに行くにあたって、どんな患者層で、どんな疾患が多いのかは気になるところです。
私の行った皮膚科の場合、子供・女性が半分以上の割合を占めていました。おそらく、街の一般的な皮膚科クリニックならば同じような患者層だと思います。
症状別で言うと、ニキビ、肌荒れ、水イボ、ホクロなどが多く、季節的にシラミなども多くなっているとの事でした。
このように、街の皮膚科で取り扱われる症状は、特殊なものはほとんどなく、馴染みのある症状が大半を占めます。
お仕事内容
単発のバイトの場合、募集したクリニック側として派遣バイト看護師に求めるのは、診察介助や簡単な処置がメインとなります。
単発のバイト看護師に、高度な知識や、専門の技術を要する仕事を任せる事は、まずありません。
私が皮膚科で指示された仕事も、診察介助が主でした。
細かい内容は、以下のようになります。
・診察室への患者の呼び込みと送り出し
・Dr診察時の介助
・診察後のレーザー照射処置
・液体窒素準備
・診察の合間の、椅子や取っ手の消毒
どの仕事も、複雑な事はなく、1度説明して貰えば出来るような内容がメインでした。
注意点
皮膚科クリニックでのお仕事の注意点としては、以下の事があります。
注意する事は、特別なものはなく、一般的に必要とされるものばかりです。
感染症の対応
皮膚科のクリニックに限った事ではないのですが、外来のように多くの患者さんが出入りする場所では、感染症への対応は重要なお仕事です。
私がバイトに行った時は、子供のシラミが流行っていたので、シラミの診察後はコロコロの粘着テープで診察室の掃除をしたり、水いぼの患者の後は、椅子や手すりなどを消毒液で拭いたりなどを行いました。
待ち時間への配慮
外来の診察では、患者の待ち時間は大きなトラブルの元になるので、医師も看護師も患者の待ち時間には、気を使っています。
患者の待ち時間には、クリニック側の診療内容の都合や、予約の患者への配慮など、細かな事が関係してくるので、バイトで入った看護師には理解できません。
なので、バイト看護師としては、クリニックのスタッフに指示された通りに患者を誘導し、診察室への呼び込みの際には「お待たせ致しました」の言葉かけを行う程度で十分です。
プライバシーの保護
患者さんは、診察で着衣をめくったり、ベッドに寝たりされます。その時に、診察介助に着く看護師の役割として、カーテンを閉めたり、ブラインドを閉めたりと、プライバシーの保護の為の作業があります。
クリニックごとに、行っている事は違いますが、外来という場所だからこそ、十分にプライバシーを守る配慮をしましょう。
処置台の使用方法(清潔・不潔操作)
皮膚科クリニックで使用する物品は、それほど多くはありませんが、時には鑷子を使った清潔処置を行う事もあります。その場合、一般的な清潔操作の手技が求められます。
今までに大きな病院でしか働いた事がない看護師さんの中には、鑷子たてやカストを使った清潔操作に慣れていない看護師さんがおられます。
ですが、クリニックの場合、コストの関係から、鑷子たてやカストで滅菌物を管理されている所が多くあります。
鑷子たてやカストなどの使い方に慣れていない看護師さんは、クリニックにバイトに行く前には、カストや鑷子たてを使った滅菌操作を思い出しておきましょう。

カスト

鑷子たて
感想・まとめ
以上、私が皮膚科で働いた経験なく、皮膚科クリニックの単発バイトに行った時の事を参考に、皮膚科でのお仕事についてまとめてみました。
ここまで読んでいただくとわかるように、仕事内容として難しい事はほとんどありません。
私が皮膚科で単発バイトをして良かった理由として、上記のように仕事内容の負担が軽い上に、患者さんにニキビや肌荒れの女性が多く、自分の肌の為にも役立つお話がたくさん聞けたと言うこともあります。
よって、「皮膚科の経験がなくても、皮膚科クリニック単発バイトのお仕事をする事」は、可能である上にオススメだと言えます。それでも、経験不足や、知識不足からバイトを迷っている方がいるのならば、クリニックには午前中のみ診察の日もあるので、午前中勤務の日を選び、短時間でお試ししてみるのもいいのではないでしょうか?