応援看護師とは、看護師の不足している病院に、期間限定で応援に行く看護師のことをいいます。
応援看護師の特徴をまとめると、以下のようになります。
応援看護師という働き方の特徴
・お給料が良い
・住居(必要最低限の家電付き)が準備され、格安で住める
・赴任に必要な費用(引越し費用、交通費etc)の補助がある
・沖縄、北海道、東京など様々な土地に期間限定で住みながら働くことができる
この働き方は、数ある看護師のお仕事紹介エージェントの中でも限られたエージェントのみが提供している働き方です。
上に挙げたような特徴から、興味がある方は多いのですが、怖くてなかなか1歩が出ないという方も多くおられます。
実際に応援看護師の経験をした私から言えば、応援看護師は人生を豊かにできる働き方だと思うのですが「このようないい話には、リスクも伴うのでは・・・」と不信感を抱く方もいます。
確かに、応援看護師の仕事には、それなりのリスクが伴い、それらを知ることも大切だと思います。
なので今回は、数回の応援看護師経験を通してわかった、応援看護師という働き方を選んだ時に起こりうるリスクをまとめてみました。
応援看護師で起こりうるリスク
応援看護師を採用する職場には、そうしなければならない理由があります。
その理由は、大きく職場環境の問題、そして場所の問題の2つの分かれます。
また、応援看護師というシステムから起こる問題もあります。
以下に1つづつ説明していきます。
職場環境
職場環境で起こりうる問題として考えられるのは、以下のような事です。
・業務がとても忙しい
・人間関係が良くない
・遅れた医療を行っている
前提として、応援看護師に行く病院は、ほとんどが忙しい職場です。
しかし、急性期の忙しさ、慢性期の忙しさなどの特徴は違います。
職場を選ぶ時に、どのような病院なのかを調べることで、大体の忙しさの質は想像できます。自分が、どのような忙しさなら向いているのかを踏まえてエージェントに相談することで、「想像と違った・・・」と悩む事は少なくなるでしょう。
次に、人間関係についてです。
実際に、私が応援に行った先でも、人間関係の良くない職場がありました。
その時は、エージェント担当者に相談し、派遣期間を6ヶ月から3ヶ月に短縮してもらうなどのサポートをしてもらいました。
いくらお給料が良くても、人間関係で嫌な思いをするのは苦痛だし、できる限り避けたいところです。
ですが先日、この事についてある出来事を知りました。
それは、H30年に同じエージェントを通して応援看護師をされた方のお話を聞いた時のことです。
その方が、サイトに出ていた応援先の病院の中から、希望病院2つを選んでエージェントに相談した時のこと。
そのうちの1つの病院について「こちらの病院は、人間関係の問題で人の定着が良くなくて、あまりお勧めはできない」と教えてくれたそうです。
この情報は、教えなくてもいい情報なのですが、あえて教えてくれるエージェントの姿勢に、応援看護師が安心して働けるような状況がどんどん整ってきていると感じました。
医療技術の遅れについては、特に地方の病院にはよくある話です。
応援看護師として、期間限定で行く場合は、その環境に順応する能力を求められます。
進んだ医療を行いたい、整った環境で働きたい、昔のやり方は受け入れられないという方には、応援看護師の働き方がストレスになる可能性が大きいでしょう。
場所
人が集まらない場所、つまり過疎地や離島などの人口が少なく、利便性が良くない場所は、必要な看護師の人数が確保しづらく、応援看護師を必要とします。
その場合、「生活をするのに不便を強いられる」というリスクがあります。
例えば、私が沖縄の病院に応援看護師として行った時の職場は、徒歩圏内にスーパーはあったものの、それ以外の日用品を買うには徒歩では行けない場所に行く必要がありました。
バスはあったのですが、沖縄時間で動いているバスは、時間通りに来るわけもなく「炎天下の中、バス停で、いつ来るかわからないバスを待つ」というような経験もしました。
この時私は、中古車を購入して”利便性が悪い場所問題”を解決しました。
予期せぬ出費にはなりましたが、この時の私の目的は、お金を貯めることではなかったので、不満には思いませんでした。
しかし、お金を貯めることが目的の方ならば、思いも寄らない出費に不満を持つかもしれません。余計な出費を避けたければ、不便な土地への応援は避けるか、カーリース、レンタカーなどを検討してみてはいかがでしょうか。
応援看護師の決まりごと
応援看護師の契約にも、知っておいたほうがいいことがあります。
応援看護師を採用する病院は、院内での欠員を補充するために、エージェントに依頼します。なので応援看護師は、欠員が出た診療科に配属されることが多くなります。
そのため、自分が希望する診療科で働ける事は少ないでしょう。
また、もしも配属の診療科に不満があっても、一度契約を結んだ後での辞退はできません。
キャリアアップ
応援看護師の経験は、次の就職の際に不利になる可能性があるという噂があります。
確かに、採用者側からすると、何箇所も応援看護師として渡り歩いている人を、正社員として採用するのは不安です。
なので、人気が高く滅多に募集がかからないような病院での就職を希望する方、将来は管理職を目指す方、このような方へは応援看護師の経歴がどう影響するかわからないためこの働き方はオススメしません。
しかし、私の経験上、一般的な看護師として就職するのに、1回程度の応援看護師の経験は、何の問題もありません。
逆に、応援看護師として働けるだけの順応性や、そこで得ることができた経験は、プラスの印象にも変えられます。
どこででも、得られること、その後に活かせる事はあります。
特に、応援看護師に明確な目的を持って行くならば、何も考えずに流されるように働くよりも、濃い時間を過ごすことは明確でしょう。
まとめ
ここまで、応援看護師として働く時に、知っておくべきリスクについて、まとめてみました。
ここまで読まれてわかるように、これらのリスクのいくつかは、応援看護師でなくても、一般的な就職の際にも起こる可能性があります。
逆に考えると、もしも問題が起こっても、応援看護師は就職と違って期間限定であるメリットもあります。
しかし、できる限りリスクを避けるには、事前の情報がとても大切になります。
そのためには、エージェントの担当者としっかり話し合い、自分の希望を伝え、積極的に質問をする事で最小限に抑えることができるでしょう。
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